大阪大学/地域の方へ向けてのメッセージ

市民と大学が支えあう。阪大を愛し、
阪大らしさを大切にする。

鷲田清一大阪大学総長
鷲田 清一


 大学は、市民に広く開かれた学術・教育機関であると同時に、何よりも「文化」の礎を築き、護り続けるところです。 大阪大学はその意味で「ここで学んでよかった」「ここで働いてよかった」と誰もが言えるような、そして近隣の人たちに「大学が近くにあってよかった」と言ってもらえるような 「文化」の香り立つ場所にならなければなりません。
 「地域に生き世界に伸びる」をモットーにしている大阪大学は、地域・市民との緊密な連携を大きな目標の一つに掲げています。 かつて大阪帝国大学は、その建学の際に大学の知的財産と、大阪の「民」の活力を連携させる形で創設されました。 「学」と「民」が協同して時代を切り開いていくという精神的伝統が大阪大学には脈々と受け継がれています。
 大学は、日本・国際社会・人類のために何をすべきか、常に考えなければなりません。殆どの人は、日々の暮らしに直結する仕事に時間を割いています。一つのことを長い 期間をかけて考え切ることは、なかなかできません。一方、大学は古代から未来まで、ミクロコスモスからマクロコスモスまで、いま私たちが生きているこの世界、 この社会を大きなスケールでじっくり研究する機関です。この両者が深く交わることで、時代と社会のほんとうの力というものがついてゆくのだと思います。
 100年後、1000年後の人類の未来のために、今やっておかねばならないことは何か、それを考える力をつけることが、大学教育の本道だと思います。 大学でなければできないことを、とことん追究する仕事を社会から委託されているわけです。そのような意味からも、地域の人たちともっと交流ができたらと思っています。 それも単に一方通行の発信ではなく、双方向的なコミュニケーションを大切にしたいと思っています。

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